2017.01.28
日本文化の刺青!彫り師に医師免許が必要って本当ですか?
タトゥーショップの彫り師が逮捕される理由
2015年8月、大阪の店舗でタトゥーや刺青の施術を行なう彫り師が、医師法違反で逮捕されました。この事件で逮捕された5人の彫り師は容疑を認め、「違法だと知っていた」と供述しているそうです。このように多くの若者が利用するタトゥースタジオで逮捕劇が生じる背景には、どんな理由や原因が隠されているのでしょうか?< 今回は日本文化の刺青と、多くのお客様が知らない医師免許の必要性について徹底解説していきます。
彫り師には医師免許が必要
一般のお客様にタトゥーや刺青を入れる彫り師には、医師免許が必要です。
平成13年11月8日に発表された厚生労働省の通知によると、刺青を入れる行為について「医師以外が行なう際には保健衛生上危害の生ずる恐れのある行為であること」と「医師免許を持たない者が業として行えば、医師法第17条に違反すること」を明記しています。
国が出しているこうした文面から考察すると、タトゥーや刺青の施術を行なう彫り師には医師免許が必要不可欠だと考えて良いでしょう。
医師免許を持った彫り師はどこにいるの?
日本医事新報の中で「彫り師に必要な資格」に関する質疑応答を行った弁護士によると、刺青を入れることを専門にしている医師は「ほぼいない」という見解のようです。
この記事が発表されてから数年が経つ2017年時点では、もしかすると医師免許を持つ彫り師も日本国内に登場しているかもしれません。
しかし実際はほとんどのタトゥースタジオが無免許者によって営まれていますので、違法性のない施術を受けること自体が国内では難しいと言えるでしょう。
どうして彫り師に医師免許が必要なの?
刺青を入れる行為に医師免許が必要となるのは、タトゥースタジオで行なわれている色素の無菌的保存や色素注入によるアレルギー対策といった作業全般に医師以外に困難な要素が含まれているからです。
また敏感肌やアレルギー体質の人が刺青を彫ると、その後に腫れや炎症といった肌トラブルが強く出ることもありますので、諸問題への対処を確実かつスピーディーに行なうといった意味でも医師免許が必要となるのは、専門的知識のない人でも理解できることだと言えるでしょう。
特に近頃では無免許タトゥースタジオによる刺青トラブルが増えていますので、万が一対処に困った時にはタトゥー除去のできる美容クリニックに相談をするようにしてください。
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