2017.03.16
観光庁の新提案「タトゥーでも楽しめる温泉」の内容と賛否とは?
観光庁が温泉施設のタトゥー拒否に新提案
東京オリンピックに向けてさまざまな国から観光客が訪れる近頃では、「刺青お断り!」と断言する温泉施設とタトゥーを文化する外国人との間で、入場規制に関するトラブルが増え始めているようです。この状況を問題視した観光庁では、2016年3月に観光庁が入場規制の緩和を目的とした新提案を出しました。今回は、温泉と外国人観光客の間で生じているトラブルと観光庁の新提案の内容を確認しながら、刺青の入った皆さんに適した対応策を考えていきます。
入場制限は56%、苦情やトラブルは47%
観光庁が行った実態調査によると、全国のホテルや温泉旅館のうち56%がタトゥーの入ったお客様の入浴を断っている事実が発覚しました。またその施設の中で47%にお客様から苦情が発生しており、そこからトラブルに発展したケースは19%にも達したということです。近頃では条件付きで入浴許可をする施設も13%まで増えているようですが、これだけ多くのトラブルが生じる実態を考えると、観光庁が見過ごせない状況であることも納得できると言えるでしょう。
観光庁で働きかける具体的な取り組みとは?
観光庁では、温浴施設に下記3つの対応事例を紹介しています。
《刺青部分を隠す》
星野リゾートの一部施設では、2015年10月からシールを使ったタトゥー隠しを導入しています。この方法を用いれば、ワンポイントタトゥーのお客様の多くが温泉を楽しめると言えそうです。
《入浴時間帯を変える》
複数の温泉がある施設には、時間帯によっては一部浴槽をタトゥーの入ったお客様専用にする方法もおすすめです。この手段を使えばシールやテープでは隠せない大きな刺青の入ったお客様でも自由に温泉を楽しめるようです。
《貸切風呂を活用する》
タトゥーの入ったお客様に貸切風呂を案内すれば、刺青のない家族と一緒に温泉を楽しめるメリットも生まれます。温泉旅館などでは貸切風呂を有料サービスとするところが多く見受けられますので、この方法を実践する時には料金面の工夫も必要と言えるかもしれません。
まとめ
東京オリンピックに向けてたくさんの外国人観光客が訪れる日本では、宿泊施設を利用するお客様を逃さないために、タトゥーに対する対応が求められると言えそうです。しかし国内では未だに刺青に対するネガティブなイメージが多く残っていますので、「日本人がこの国で生活する」と考えるとタトゥー除去をするのが最も良い解決策になると言えるでしょう。
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