2017.09.06
海水浴場やプールの「タトゥー禁止看板」を守らないとどうなりますか?
海水浴場やプールにある「タトゥー禁止」の看板
タトゥーや刺青に対してネガティブなイメージが根強く残る日本では、肌を露出する温泉やプール、海水浴場などの多くで「タトゥーが入っている人の入館禁止」といった看板を掲げています。
この看板の存在を知る多くの人は、「刺青の入った自分は入浴や入場ができなくなる」という実態を頭に入れた上で、彫師に施術をお願いしています。
しかしこういったルールを守れない反社会的な組織に属する人たちは、看板の存在を無視してプールや温泉に入ってしまうこともあるのです。
タトゥー禁止看板の法的効力
こうしたルール違反をする上で知っておくべきなのは、施設側で作った看板や張り紙の内容を無視してプールなどに入館すれば、刑事上および民事上の責任追及をされることに繋がる実態です。
例えば、管理者によって「タトゥーや刺青のある人の利用を拒否する」という明確な意思表示の行われている施設に無理に立ち入れば、建物を守る人の意に反する行動として建造物侵入罪に問われることもあるのです。
また管理者の命令を無視して何度も強引に入場を行なった場合は、威力業務妨害罪が適用になる可能性もあるため、注意が必要です。
タトゥーの存在がバレなければ良いのでは?
受付を通る時にタトゥーを隠して入館したり、プール施設内でパーカーなどを羽織っていても、この事実が管理者側に発覚した場合は、利益詐欺罪に問われる可能性があります。
また袖やズボンの裾などから刺青が見えた場合は、他の利用者から施設側に告げ口される可能性もありますので、温浴施設でルール違反をし続けうることは意外と難しいと言えそうです。
民事上の責任もある
タトゥーの入った人が看板を無視して入館を繰り返し、その結果として悪評が高まったり、売上が著しく落ちた場合は、業務妨害を理由とする不法行為で損害賠償請求される可能性もあります。
こういった請求を受けた本人からすれば、自分はプールや温泉を純粋に楽しみたかっただけかもしれません。
しかしタトゥーや刺青にネガティブなイメージの強い日本国内では、そうした物が入っている人に対して「怖い」とか「関わらない方が良い」と考える方々も大変多い傾向がありますので、どんな事情や理由があっても施設側のルールを守ることがトラブル回避に繋がると言えそうです。
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